＜定義＞

事象が起こった時の説明スタイルの違いにより楽観と悲観的な考え方をに違いが出来ること

＜概要＞

・楽観的説明スタイル：物事がうまくいった時に自分主体で永続的・全面的に考え、うまくいかなかったときには、自分の責任を明確にして、一時的・限定的に考えるという説明スタイルのこと。

・悲観的説明スタイル：うまくいったときは、自分がやったのではないと他者主体で、一時的・限定的に考え、うまくいかないときは、自分が悪いと自分主体で、永続的・全面的に考えるという説明スタイルのこと。

を示した。

・マーティン・セリグマンは楽観と悲観を説明スタイルの違いでとらえている。楽観とは遺伝だけではなく、説明するスタイルで違いでもある。この説明スタイルを変えることによって悲観的な人も楽観的に考えられる機会を増やすことができる、と言っている。

セリグマンは楽観的な説明スタイルはよいことが起きた時に、①自己主体で②永続して③全面的に理解することを見つけ出した。なお、以下の説明で、説明スタイルはセリグマンの理論だが、軸の名称（自他の軸・時間軸・空間軸）は筆者の責任でつけている。理解を助けるためである。

・楽観はもっと誤解されやすい特質の一つである。一般的には、楽観のイメージは、何でもかんでもうまくいく、マイナスの事を考えるのは良くない、悪いことを考えないでいいことだけを考えること、と思われがちだ。

・ルーサンズは「現実的な楽観主義」を主張する。「楽観」とは、過去や今の出来事を分析し、強みやうまくいった原因を探したうえで、今自分のやっていることがうまくいくと思い、未来も何とか成し遂げられるだろうと思えることである。「悲観」とは、弱みやうまくいかなかったことに意識を向け、今やっていることはうまくいかない、未来にも良くないことが起こるだろうと思うことである。

・「現実的な楽観主義」とは、楽観的な考えと、悲観的な考えの両方をバランスよく使うことでもある。