ポジティブ心理学心理学の発祥地、アメリカペンシルバニア大学ではポジティブ心理学と脳神経科学を統合する新しい動きが起こっています。これは、セリグマンがIPPA世界大会第1回会議のときに明らかにしたものです。

以下、IPPAニュースよりの翻訳です。

活躍している人間の脳はどうなっているのでしょうか？　ポジティブな感情や人間関係はどのように神経や脳に影響しているのでしょうか？　強み、長所、ポジティブな感情を生み出す神経基盤はどのようになっているのでしょうか？　7/1にペンシルバニア大学のポジティブ心理学センターにて、こうした分野を研究するポジティブ神経科学の新しいプロジェクトが発足しました。

マーティン・セリグマン（以下セリグマン）が提唱し、ジョン・テンプルトン財団の協賛を得て、ペンシルバニア大学・ポジティブ心理学センターは、テンルレトンポジティブ神経科学アワードを設立しました。以下の分野を扱う才能のある若い研究者に対して平均$200,000のアワードを2年間で20件授与する予定です。

主な分野は次の通りです。

•    長所、強み、ポジティブな感情
自制心、こだわり、正直、思いやり、愛、好奇心、インテリジェンス、勇気、創造性、楽観といった状態の神経との関係とは。

•    卓越した能力
卓越した能力を支える頭脳の特徴とは。

　
•    意味づけとポジティブな目的を持つこと
個人やグループがある事柄について意味付けを行い、目標達成する際の頭脳の働きとは。

•    決定、価値、自由な選択
価値観に基づいた意思決定や、より良い意思決定を行う際の頭脳の働きとは何か。人が生まれながらにして持つ自由への欲求の神経科学的な理由とは。

•    宗教的信条、祈り、めい想
宗教や精神的な習慣が神経機能や行動に及ぼす影響とは。

詳細および申請書は以下のプロジェクトのWebサイトを参照下さい。
＜Positive Neuroscience Web site＞
www.posneuroscience.org

IPPA(国際ポジティブ心理学会）ニュース9月号より翻訳して紹介

（翻訳は今給黎 辰郎さんに協力していただきました。）