第37回PPAL(ポジティブ心理学応用研究会)参加レポート(2015/5/29)
第37回PPAL(ポジティブ心理学応用研究会)参加レポート(2015/5/29)
報告者:ポジテイブイノベーションセンター理事・末吉 進
開催日:2015年5月29日(金)19時00分~21時00分
場所:目黒区中小企業センター
テーマ:『新しい「強み同定尺度(テスト)」の使い方とその利用可能性について』
担当 :石村 郁夫先生 (東京成徳大学 応用心理学部 准教授)
今年度から、新しい試みとしてウィークデイの夜に開催されるPPALの第一回目。初参加の方も多く、まずまずの出だしでした。
19:05分定例会開始
太田理事から石村先生のご紹介のあと、出来たてホヤホヤでまだ温もりが残る80ページにも及ぶ資料を基に本編がスタート。
※この資料には情報がいっぱい。先生の研究成果を余すところなくご提供いただきました。
Ⅰ.強みの解説
3大強みテスト(Realise2(CPIが提供中)、VIA、ストレングス・ファインダー)を基に、強みについての様々な定義と強みを活かす効果の研究成果について解説いただきました。
特に、「強みに焦点を当てた関わりがポジティブ感情を生起させ、助け合いが生まれ、良好な人間関係が構築される」ことで高いパフォーマンスを実現できる、とする研究成果は目からうろこ、モヤモヤがすっきりした感があります。
また、近年、強みは単に得意であるだけでなく、それを使っているときにエネルギーを感じワクワクするものであるという側面が強調されており、強みに焦点を当てたマネジメントには、このワクワク感のある強みを見つけ出すことが重要という点は、Realise2が求めている強みの姿に共通するものであり、納得感がありました。
Ⅱ.強み同定カードを使ったワーク
強み同定とは、特徴的な考え方や行動、感じ方に対して、予め用意した強みの特性を当てはめる、といった意味です。
先生他が、3大強みテストの強み項目と価値観並べ替えカードの価値観項目を、KJ法により分類し、抽出した60の強み尺度項目が書かれた60枚のカードを使ったワークをしました。
カードには、カード名である強み尺度項目が「義」など漢字一文字と、同意の英語が書かれ、言葉のイメージを表す写真と簡単な説明が併記されています。また、6つの大分類により色分けされ、その分類項目も漢字一文字で示されています。
漢字一文字というのがとてもユニークで、新鮮でした。
ワークは、用意されたテーマについてグループの一人が話し、他のメンバーがそれぞれその話から話し手の強みとして最も相応しいカードを1枚見つけ出すというものです。
今まで、強みをいっぱい見つけるというワークは何度もしましたが、最も近い強みを一つだけ見つけ出すということは、とても集中力のいるスリリングな作業だと感じました。話のコンテキストに注意を向け、どうしてそのように感じたり考えたり行動するのかを見極めないと、最適な項目を選べません。
カードを選ぶとき、このカードが近いけれど、こちらの方がより根源的だな…など、様々な思いが頭をよぎり楽しい経験でした。
そして、予め自己評価していた強みに最も近いカードを見つけた人一人に、先生からカードがプレゼントされました。
最後に、部下の強みを見つけるワークについて説明をいただき閉会となりました。
2時間という短い時間でしたが、重要なポイントがいくつもあり気づきの多いPPALであったと感じました。
以上