ライフ労働組合 執行委員長
田岡 庸次郎
1994年 株式会社ライフコーポレーション 入社
農産部門へ配属、バイヤー等を経験
1998年 ライフ労働組合 執行委員(非専従)
2002年 ライフ労働組合 副執行委員長(以下、専従)
2005年 ライフ労働組合 書記長
2008年 ライフ労働組合 執行委員長(現職)
ライフ労働組合 副執行委員長
石井 友人
2000年 株式会社ライフコーポレーション 入社
水産部門へ配属、チーフを経験
2006年 ライフ労働組合 執行委員(非専従)
2009年 ライフ労働組合 書記次長(以下、専従)
2011年 ライフ労働組合 副執行委員長
2013年 ライフ労働組合 書記長
2014年~2018年 上部団体「UAゼンセン 流通部門」へ出向
2018年 ライフ労働組合 副執行委員長(現職)
サクセスポイント株式会社
岡本 行正
サクセスポイント株式会社所属
現在、AIやワールドカフェをベースにした人材・組織開発コンサルタントとして日々奮闘中。
CPC認定 AIプラティクショナー
国家資格 キャリアコンサルタント
2015年から54店舗で実施し、現在も継続中のAIワークショップの事例です。
各店舗の店長からパートさん・アルバイトさんに至るまで、メンバー全員を対象にした3時間半のワークショップの進め方とその成果をお伝えします。
離職が減ったデータ、また、メンバーの行動変容をとらえたデータも含めて発表があります。
短時間でのAIワークショップの進め方を知りたい方。
また、AIの効果を知りたい方には大いに参考になるセッションです。
昨今の人員不足や採用難は、ライフコーポレーションにおいて大きな経営課題になっている。
人がいないと店を開けなるなくという危機意識があるのだ。
そんな中、ライフでも入社してまもなく離職されるパートタイマーの方が多かった。
忙しさのため、各店舗では、充分なコミュニケーション環境が整わないまま、お互いが与えられた仕事をしているという状況があったためだ。
労働組合が立ち上がった。
労働組合では、AIにより職場のコミュニケーションを改善し、人間関係を良好に保つことが、離職防止にもつながると考えた。
そこで、AIによるポジティブな職場づくりが有効ではないかと判断し、AIワークショップ「イキイキとした職場づくりセミナー」を実施した。
2015年から2019年7月までに、54店舗で実施した。
実施する対象は、新店や改装店舗。店舗ごとに、店長からパート従業員に至るまで全員が参加し1回3時間半のAI で行うワークショップに参加した。
ワークショップのテーマは『仲間と良好な関係性をつくりあげるイキイキ職場づくり』とした。
これのテーマを実施するAIを4Dサイクルで設計した。
多くの参加者が、研修やワークショップが初めてである。
スタート時の講義の時間では固かった参加者が多いが、対話やコラージュなどの共同作業などを通じてオープンマインドの場に変化し、最後はポジティブな空気に包まれた一体感のあるチームとなることが、どのワークショップでも確認された。
他の研修と違うことは、ワークショップで作ったコラージュを各店の従業員休憩室に張り出している。
そのコラージュに書かれている言葉、たとえば、「挨拶」、「笑顔」、「協力」、「信頼」、「チャレンジ」などの言葉を従業員が毎日見ることにより、「私たちが作り上げたい職場はこれだ」だという想いで作った記憶を呼び起こす。
そのコラージュがいい影響を永く与え、思いやりのある職場づくりが継続して行われている。
いくつかの店で、ワークショップ実施した三カ月あとで、アンケートによる行動変容調査を行った。
どの店でも、大きな変化を確認している。
データは講演時に示したい。
定性データを取るために、聞き取り調査も実施した。
ある店長によれば
①他人の批判や周りの雰囲気を壊すような言動をすることが減り、メンバーを思いやり、人間関係の改善が顕著になった。
②社員のみならず、パート従業員も目標を意識して、仕事を進めることが多くなり、目標達成に向けて結束力が高まった。
③ベテラン従業員が新人従業員に親切丁寧な指導をするようになり、新人の定着率もよくなった。
④笑顔・声がけ・助け合い・話し合いなど大切なことが共有され、従業員同士のコミュニケーションが良くなり、そのことがお客様への良い接客につながっている。
以上のように、離職をする人を減らすだけでなく、人間関係がよくなり、目標に向かって一丸となる体制が出来、業績にも良い結果をもたらした。
ライフでは「人間が人間らしく働けるように」という考え方がベースにある。
毎日働くのが楽しくなる、そんないきいきと働ける職場づくりをしたいという要望から設計されたのが、このワークショップである。
実施した結果、仲間との関係性を良くすることにより、お互いが思いやり、感謝し合い、支援しあう職場づくりをすることにより、顕著に離職率を低下させるという結果をつくり出してきている。
AIが店舗運営にきわめて有効に変化を与えた例として発表する。